Nao Ohara

極限にまで軽いピッツァで、
食べた方を感動させる ピッツァイオーロ 小原 直

美大を卒業して内装職人として働き、スペイン料理店を経てナポリピッツァの名店SAVOYでピッツァイオーロに。

異色の経歴をもつ、オーナーでピッツァイオーロの小原 直。ピッツァにかけては、どこまでもこだわり、妥協を許さない。

「職人としての修行時代は、マルゲリータとマリナーラの2種類を焼くことしかやっていませんでした。5年間をかけてたったふたつのメニューだけを突き詰めていたんです」

天気をはじめ、室内外の温湿度、気圧……。ピッツァの生地に関わるさまざまな条件を、毎日データ化して分析。その結果から導き出された組み合わせで、生地を作る。徹底した温度管理のもと、ワインセラーで24時間発酵・熟成させる。もちろん、天候に合わせて、日々、生地の微調整を行い、窯の温度や薪の置き方まで変える。1日として同じ状態にならないピッツァの世界は、現在も毎日が勝負。

「私はスタートが人よりも遅かったから、人のやらないことまでやってみよう、研究しようと思ったんです」

ピッツァ生地として成形できるかどうかのギリギリまで攻めた生地の水分バランス。

「ここまで水を入れて生地を仕込んでいるピッツァ専門店はあまりないと思います。ギリギリのラインでバランスを保ちつつ、ピッツァが焼き上がるまでその状態を維持することで、水分もうまく調整でき、焼き上がりもふわっとした柔らかいピッツァに仕上げることができます」

そこから生まれるのが、他のピッツァとは全く違う「軽さ」。

「口当たりは良くても、食べた後に胃にドシンとくるようでは、軽さではないと僕は思うんです。一人で1枚食べても全然重くないピッツァは、KEVELOSでしか得られない感動だと思っています」

一枚のピッツァにかける情熱は、KEVELOSの求心力そのもの。多くの人々が今日もこの一枚を味わいに集う。


Yuta Miyazaki

ホスピタリティの裏に隠された、
人一倍の努力 ピッツァイオーロ 宮崎 有太 Jackie

KEVELOSに鎮座する大きな鉄窯からは、宮崎有太が焼き上げるピッツァの素晴らしい香りが絶えず漂っている。彼が手がける1枚1枚のピッツァ生地には、並々ならぬ努力と情熱が込められている。

練習生となってから、宮崎は朝夕を問わずピッツァ生地を手に取り、1枚も無駄にすることなく、過去に類を見ないほどの練習量を重ねた。そうして体得した"生地の状態を感覚で理解する力"は、いまや彼の最大の武器となっている。触り心地や見た目、重さなど、五感を駆使してピッツァ生地の状態を確かめ、その日の最高の焼き上がりを追求するのだ。

彼のもうひとつの光る能力は、人一倍のホスピタリティだ。入社2年目にして店長兼ピッツァ職人に抜てきされたのも、お客様へのあたたかい心遣いが評価されたからに他ならない。オープンキッチンを舞台に、彼は熱心な手さばきで、KEVELOSだけで味わえる軽さと柔らかさが特徴のピッツァを焼き上げると同時に、優しく穏やかな言葉を交えながらお客様をお迎えする。

たとえ慌ただしくとも、目の前のお客様に全身全霊で向き合う宮崎。こうした真心こもったおもてなしが、店内にアットホームで温かな雰囲気を醸し出している。職人としての卓越した技と人柄に、オーナーの小原も絶対の信頼を寄せている。

今や2店舗の生地と窯を使いこなし、ベテランピッツァ職人として活躍する宮崎。彼の人となりは訪れる人々を魅了し続けている。


Natsumi Sakamaki

ピッツァも料理メニューも、
すべてが完成された「センスの塊」 ピッツァイオーラ 酒巻 夏海 Natsu

KEVELOSのピッツァイオーラとして活躍する酒巻夏海。彼女が手がけるピッツァと料理の一皿一皿からは、長年の経験と研鑽の積み重ねが感じ取れる。

もともと有名リストランテ企業「株式会社ひらまつ」で研鑽を重ね、料理人となった酒巻。憧れていたピッツァ職人への夢を捨てきれず、新たな挑戦を決意した。そして入社したKEVELOS では、持ち前の卓越したセンスと飽くなき探究心を武器に、まさに驚異的なスピードで頭角を現した。

入社わずか半年で「主任」に昇進すると、その後ピッツァ職人への道を歩み始める。修業期間中、彼女は料理人時代に培った食材へのセンスと向上心を活かし、KEVELOS史上最短の9カ月でピッツァイオーラへと昇進。

スペイン料理をベースにもつ本格的なKEVELOSの料理と、水分量の多い繊細な生地を焼き上げる唯一無二のピッツァ。酒巻はその両方をKEVELOSクオリティの高いレベルに仕上げている。まさに"センスの塊"とオーナーの小原が太鼓判を押すほどの実力の持ち主だ。

彼女の手がけるピッツァは、もちろんのこと一品料理も絶品。いまや酒巻は全店舗での全メニュー、全ポジションをこなすマルチプレーヤーとして活躍している。料理人としての経験を活かしつつ、新たな領域でもさらに研鑚を重ね続ける酒巻。ピッツァイオーラの新星は、今後もさらなる活躍を見せてくれるに違いない。